note.com 記事 draft (part 2) DRAFT

449 個の道具、1 つずつ紹介します(つづき)

藤本 伸樹 · Nobuki Fujimoto 2026-09-03 STEP 1657 → 1678 arc の一般向け紹介

前回、「449 個のつなぎ役に自己紹介カードをつけた」という話を書きました。

でも、あの記事にはひとつ書かなかったことがあります。

「6 か所ぜんぶ」と言っていたその 6 か所、じつは種類がまったくちがう道具でした。

同じ道具箱に入っているけれど、ドライバーとメジャーと説明書くらい、役目がちがう。ここでは 1 つずつ、何をする道具なのかと、どうやって使うのかを紹介します。


446 個の「物知り係」

いちばん数が多いグループです。

数学、物理、哲学、言語学、生物……学問や技術の項目をまとめた一覧表があって、その 1 項目につき 1 個、係をつくりました。それで 446 個です。

なにができる?
「フーリエ変換について教えて」と聞くと、その係が答えます。さらに「となりの項目は何?」「この章のどのあたり?」「次に何を勉強するといい?」も答えます。

どう使う?
446 個ぜんぶ入れる必要はありません。まとめ役が 1 個用意してあって、それだけ AI につなげば、中の 446 項目ぜんぶをさがせます。差込口は 3 つだけ。「一覧を見る」「呼び出す」「さがす」です。

3 人の「司書さん」

外の図書館に取りに行く係です。3 人います。数学の問題集の係、哲学の論文の係、日本語の論文の係。

なにができる?
本物のデータベースに、その場で聞きにいきます。

この道具のすごいところ
持ってきた情報に、かならず「どこから持ってきたか」の札がついてきます。どこの機関が運営していて、どういう決まりで使えて、何が入っていて、そして何が入っていないかまで書いてあります。

調べものをするとき、いちばん大事なのは「その話はどこから来たの?」です。この 3 人は聞かれる前に自分から言います。

回路図の「見はり 4 人組」

ここから種類が変わります。人が使うというより、機械が機械をチェックする道具です。

回路図には、うっかりミスがよくあります。線をつなぎ忘れた、つないだけどどこにも行っていない、つないだけどつないではいけない相手だった。

その見はりが 4 人います。

3 人目の名前がいいと思っています。まちがってはいないけれど、そこにいてはいけないもの。人間もよくやります。

「考え方のレシピ帳」3 冊

これも人が直接使うものではなく、AI が推理するときの型をまとめたものです。

探偵が使う考え方を、そのまま部品にした感じです。

回路の「型紙」2 枚

洋服の型紙と同じで、これに沿って作れば動くものができるという下敷きです。2 枚あります。

2 枚目がおもしろくて、電線がないのに情報が伝わります。スマホの置くだけ充電と、原理はいとこくらいの近さです。

AI と AI の「差込口」

AI と、べつの AI をつなぐための道具です。6 本のピンがあります。

そして正直に書いておきます。6 本のうち 2 本は、まだうまく動きません。(設定を渡すピンと、許可を決めるピン)

前回、「できないことも書いてあるカードにしよう」と書きました。これがその実例です。動かない 2 本を隠して「6 本できました」と言うことも、やろうと思えばできました。でもそれをやると、次に使う人が 2 本目でつまずきます。

ぜんぶを見る「検査係」

最後に、上の 6 種類を見にいって「決まりを守っているか」を判定する係を作りました。

判定は 3 つ。合格・不合格・そもそも対象外。

結果は、対象 7 個が合格、対象外が 2 個。

対象外の 2 個は道具①と②です。この 2 つには自己紹介カードではなく、道案内と出典の札がついていたから。まちがいではなく、種類がちがうので、理由を書いて対象外にしました。

まとめ

① 446 個の係学問の項目を教える
② 3 人の司書外から取ってきて出典も言う
③ 見はり 4 人組回路図のまちがいを探す
④ レシピ帳 3 冊AI の推理の型
⑤ 型紙 2 枚これに沿えば回路ができる
⑥ 差込口AI と AI をつなぐ(2 本未完成)
⑦ 検査係①〜⑥を判定する

ぜんぶ「つなぐ」ための道具です。


実物にさわれるのは、いまのところ 1 つだけです

7 つ紹介しておいて申し訳ないのですが、このうち外から見られるのは 1 つだけです。

道具①の「446 個の係」の、目次にあたるデータを公開しました。

どの項目があって、何章のどのあたりにあって、となりに何があるか。それが 1 つのファイルにまとまっています。446 項目ぶんです。

軽い版(AIに貼り付けて使えます・約28KB)
https://rei-aios.pages.dev/data/sougou-connectors/catalog-lite.json

くわしい版(説明文つき・約162KB)
https://rei-aios.pages.dev/data/sougou-connectors/catalog.json

引用するときはこちら(中身が変わりません)
https://rei-aios.pages.dev/data/sougou-connectors/catalog-lite-2.0.0.json
https://rei-aios.pages.dev/data/sougou-connectors/catalog-2.0.0.json

軽い版から試してみてください。 開いて全部コピーして、ChatGPT や Gemini にそのまま貼れます。「この一覧から、電子工作を始める人の学ぶ順番を組んで」と続けて書くだけで動きます。項目の説明文は入っていないぶん軽く、貼り付けだけで使えます。

引用用が別にあるのはなぜか。 ふだんの版は中身が新しくなっていきます。引用用は一度置いたら二度と変えません。記事や論文から「ここを見てください」と指すときは、そちらを使ってください。ふだんの版を指すと、半年後に読んだ人が別のものを見ることになります。

これは動くプログラムではありません。 ただのデータファイルです。開いても何も起きませんし、あなたのパソコンで何かを実行することもありません。中身は文字だけです。

自分で確かめてみたい人へ

「446 個あります」と書いてありますが、本当に 446 個あるかどうか、あなたも確かめられます。

章は 15 あります(12 章+付録が 3 つ)。それぞれの個数がこちらです。

36 + 37 + 51 + 15 + 23 + 31 + 25 + 19 + 34 + 52 + 48 + 57 + 5 + 3 + 10

足してみてください。446 になります。「446 個です」と言っている数と、章ごとの内訳を足した数が、ちゃんと合っています。

数えるのも簡単です。軽い版のファイルを開いて、ブラウザの検索で「学校の教科」を探すと 36 個見つかります。

じつはこれ、この記事を書くにあたって別の AI がやった検算です。そして最初は合っていませんでした。 ファイルの説明書きに手で書かれていた章の名前が、実際のデータと 1 文字ちがっていたのです(「学校教科」と「学校の教科」)。検算しなければ気づかないままでした。

「100 個あります」と書いてあるのに数えたら 98 個だった、というのは、世の中のデータではよくある話です。

言っている数と、中身の数を足し算してみる。 これだけで確かめられることは、思っているよりたくさんあります。

道具の中身(446 個のプログラム本体)は公開していません。 目次だけです。これは隠しているというより、まだ人に渡せる形に整えていないから、というのが正直なところです。

ライセンスは AGPL-3.0 と商用のデュアルで、個人の方や研究で使う分には自由に使っていただけます。


最後にもう一度。7 つとも、ぜんぶ「つなぐ」ための道具でした。

知識と知識、機械と機械、AI と AI。そして最後の検査係だけが、つないだものを外から見る役目をしています。

作る道具と、確かめる道具。両方そろって、やっと「できました」と言えるのだと思います。