前回、「449 個のつなぎ役に自己紹介カードをつけた」という話を書きました。
でも、あの記事にはひとつ書かなかったことがあります。
「6 か所ぜんぶ」と言っていたその 6 か所、じつは種類がまったくちがう道具でした。
同じ道具箱に入っているけれど、ドライバーとメジャーと説明書くらい、役目がちがう。ここでは 1 つずつ、何をする道具なのかと、どうやって使うのかを紹介します。
いちばん数が多いグループです。
数学、物理、哲学、言語学、生物……学問や技術の項目をまとめた一覧表があって、その 1 項目につき 1 個、係をつくりました。それで 446 個です。
なにができる?
「フーリエ変換について教えて」と聞くと、その係が答えます。さらに「となりの項目は何?」「この章のどのあたり?」「次に何を勉強するといい?」も答えます。
どう使う?
446 個ぜんぶ入れる必要はありません。まとめ役が 1 個用意してあって、それだけ AI につなげば、中の 446 項目ぜんぶをさがせます。差込口は 3 つだけ。「一覧を見る」「呼び出す」「さがす」です。
外の図書館に取りに行く係です。3 人います。数学の問題集の係、哲学の論文の係、日本語の論文の係。
なにができる?
本物のデータベースに、その場で聞きにいきます。
この道具のすごいところ
持ってきた情報に、かならず「どこから持ってきたか」の札がついてきます。どこの機関が運営していて、どういう決まりで使えて、何が入っていて、そして何が入っていないかまで書いてあります。
調べものをするとき、いちばん大事なのは「その話はどこから来たの?」です。この 3 人は聞かれる前に自分から言います。
ここから種類が変わります。人が使うというより、機械が機械をチェックする道具です。
回路図には、うっかりミスがよくあります。線をつなぎ忘れた、つないだけどどこにも行っていない、つないだけどつないではいけない相手だった。
その見はりが 4 人います。
3 人目の名前がいいと思っています。まちがってはいないけれど、そこにいてはいけないもの。人間もよくやります。
これも人が直接使うものではなく、AI が推理するときの型をまとめたものです。
探偵が使う考え方を、そのまま部品にした感じです。
洋服の型紙と同じで、これに沿って作れば動くものができるという下敷きです。2 枚あります。
2 枚目がおもしろくて、電線がないのに情報が伝わります。スマホの置くだけ充電と、原理はいとこくらいの近さです。
AI と、べつの AI をつなぐための道具です。6 本のピンがあります。
そして正直に書いておきます。6 本のうち 2 本は、まだうまく動きません。(設定を渡すピンと、許可を決めるピン)
前回、「できないことも書いてあるカードにしよう」と書きました。これがその実例です。動かない 2 本を隠して「6 本できました」と言うことも、やろうと思えばできました。でもそれをやると、次に使う人が 2 本目でつまずきます。
最後に、上の 6 種類を見にいって「決まりを守っているか」を判定する係を作りました。
判定は 3 つ。合格・不合格・そもそも対象外。
結果は、対象 7 個が合格、対象外が 2 個。
対象外の 2 個は道具①と②です。この 2 つには自己紹介カードではなく、道案内と出典の札がついていたから。まちがいではなく、種類がちがうので、理由を書いて対象外にしました。
| ① 446 個の係 | 学問の項目を教える |
|---|---|
| ② 3 人の司書 | 外から取ってきて出典も言う |
| ③ 見はり 4 人組 | 回路図のまちがいを探す |
| ④ レシピ帳 3 冊 | AI の推理の型 |
| ⑤ 型紙 2 枚 | これに沿えば回路ができる |
| ⑥ 差込口 | AI と AI をつなぐ(2 本未完成) |
| ⑦ 検査係 | ①〜⑥を判定する |
ぜんぶ「つなぐ」ための道具です。
7 つ紹介しておいて申し訳ないのですが、このうち外から見られるのは 1 つだけです。
道具①の「446 個の係」の、目次にあたるデータを公開しました。
どの項目があって、何章のどのあたりにあって、となりに何があるか。それが 1 つのファイルにまとまっています。446 項目ぶんです。
軽い版(AIに貼り付けて使えます・約28KB) https://rei-aios.pages.dev/data/sougou-connectors/catalog-lite.json くわしい版(説明文つき・約162KB) https://rei-aios.pages.dev/data/sougou-connectors/catalog.json 引用するときはこちら(中身が変わりません) https://rei-aios.pages.dev/data/sougou-connectors/catalog-lite-2.0.0.json https://rei-aios.pages.dev/data/sougou-connectors/catalog-2.0.0.json
軽い版から試してみてください。 開いて全部コピーして、ChatGPT や Gemini にそのまま貼れます。「この一覧から、電子工作を始める人の学ぶ順番を組んで」と続けて書くだけで動きます。項目の説明文は入っていないぶん軽く、貼り付けだけで使えます。
引用用が別にあるのはなぜか。 ふだんの版は中身が新しくなっていきます。引用用は一度置いたら二度と変えません。記事や論文から「ここを見てください」と指すときは、そちらを使ってください。ふだんの版を指すと、半年後に読んだ人が別のものを見ることになります。
これは動くプログラムではありません。 ただのデータファイルです。開いても何も起きませんし、あなたのパソコンで何かを実行することもありません。中身は文字だけです。
「446 個あります」と書いてありますが、本当に 446 個あるかどうか、あなたも確かめられます。
章は 15 あります(12 章+付録が 3 つ)。それぞれの個数がこちらです。
36 + 37 + 51 + 15 + 23 + 31 + 25 + 19 + 34 + 52 + 48 + 57 + 5 + 3 + 10
足してみてください。446 になります。「446 個です」と言っている数と、章ごとの内訳を足した数が、ちゃんと合っています。
数えるのも簡単です。軽い版のファイルを開いて、ブラウザの検索で「学校の教科」を探すと 36 個見つかります。
道具の中身(446 個のプログラム本体)は公開していません。 目次だけです。これは隠しているというより、まだ人に渡せる形に整えていないから、というのが正直なところです。
ライセンスは AGPL-3.0 と商用のデュアルで、個人の方や研究で使う分には自由に使っていただけます。
最後にもう一度。7 つとも、ぜんぶ「つなぐ」ための道具でした。
知識と知識、機械と機械、AI と AI。そして最後の検査係だけが、つないだものを外から見る役目をしています。
作る道具と、確かめる道具。両方そろって、やっと「できました」と言えるのだと思います。